●ハロークリスタル

ストーリー
結晶界から最終兵器の秘密を持って逃れてきたシャインクリスタルのシャイナが、晶子の体に転移。更に彼女を追って来た仲間のライティと、敵対するダーククリスタルが学校で激突! 生死をかけた壮絶なバトルが展開すると思われたのだが・・・

●短編集-1に収録
作品本編30P

 


●ギャラリー

 

 

■タイトルの変遷
この作品の原題は「ハローC&C」と言います。タイトルの2つのCがシャインクリスタルとダーククリスタルを表していました。戦い続ける2つの種族を象徴する言葉として、お互いのCrystalの頭文字CをとってC&Cとしたわけです。実は本作品の原版を執筆していた当時、某コンピューターメーカーが今のITの先駆けとなるマルチメディア戦略を展開していて、C&Cなるキャッチフレーズを提唱していました。これはコンピューターとコミュニケーションを意味しており、人とコンピュータとの対話に焦点を当てると共に、通信技術とコンピューターが密接な関係にあることを示唆していました。今となっては目新しいものではありませんが、当時としては新鮮な響きを伴っていました。その頭文字のCが、著者の頭の中でなんとなくクリスタルのCのイメージになって本作品が生まれたのです。そのせいか、作品中では人同士のコミュニケーションに関わるエピソードを随所に盛り込んでいます。

デジタル化に当たってタイトルを変更したのは、C&Cと言う言葉自体がもはや過去のもので、ストレートに表現した方が本作品のタイトルとしてわかりやすいと判断したためです。普段なら、作画に入る前のストーリー構想段階で結構苦労するのですが、本作品に限って言えばあまり深く考えることなく、意外にすらすらとアイデアが出てきて短期間で完成したと記憶しています。話の骨子はシリアスなのですが、ギャグを取り混ぜた展開で軽いタッチに仕上げました。作品は最初から短編としての完結した構成を考えたので、テンポも良く仕上がったと思っています。

■最終兵器の謎
シャイナが握っていた最終兵器の秘密とはいったい何だったのでしょうか。それが何だったとしても、シャインクリスタルにとってもダーククリスタルにとっても、最終兵器よりも遙かに勝る大きな力が存在することを彼らは知りました。それは人の心であり、互いのコミュニケーションだったのです。神にも悪魔にもなる人の心は素晴らしくもあり、また恐ろしくもあります。ほんのささいなすれ違いや思惑の違いが、やがて大きな戦争へと発展するのは悲しい現実です。だからこそ互いが一歩譲って、相手を理解する努力をすることが大切なのだと思います。